およそ日刊「俳句新空間」
-BLOG俳句新空間‐編集による日替詩歌鑑賞
今までの執筆者:竹岡一郎・仮屋賢一・青山茂根・黒岩徳将・今泉礼奈・佐藤りえ・北川美美・依光陽子・大塚凱・宮﨑莉々香・柳本々々・渡邉美保
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小池正博
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2017年10月6日金曜日
超不思議な短詩235[オクタビオ・パス]/柳本々々
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しばしば、連歌は日本人に対し、自分自身から脱出する可能性、孤立した個人の無名性から、交換と承認が形づくる円環へと転じる可能性を提供したのではないかと思われる。 オクタビオ・パス 今年の夏に青森の川柳ステーションに呼ばれたときに、ある方から連歌(連句)に誘っていただい...
2017年8月24日木曜日
続フシギな短詩175[荻原裕幸]/柳本々々
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コミックのZの羅列のあるやうな眠りをぬけてどこかへ行かう 荻原裕幸 荻原裕幸さんの歌/句はいつも〈書字的意識〉に非常に鋭敏だと思う。書字的意識というと難しいのだが、やっぱりこういうしかなくて、これは〈書く〉ということと〈字〉ということを同時に意識している意識というこ...
2017年6月4日日曜日
続フシギな短詩123[柳本々々]/柳本々々
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ジャイアント馬場それも霊体がマーライオンを通過する 柳本々々 以前、ある川柳のイベントで話をするとして十句選を提出してくださいと言われ、私は次の十句を提出した。 (テーマ【世界の終わりと任意の世界】) みんな去って 全身に降る味の素/中村冨二 頷...
2017年5月7日日曜日
続フシギな短詩108[榊陽子]/柳本々々
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さあ我の虫酸を君に与えよう 榊陽子 きのうの「川柳トーク 瀬戸夏子は川柳を荒らすな」というイベントで小池正博さんがあげられた十句選のなかの一句。 小池さんはこの榊さんの句に表現されている〈悪意〉に着目した。 悪意 。 「虫酸」というのは「胃から口へ出てく...
2017年5月1日月曜日
続フシギな短詩107[佐藤みさ子]/柳本々々
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生まれたてですとくるんだものを出す 佐藤みさ子 樋口由紀子さんは『MANO』終刊号を鴇田智哉論で終わらせたが、それでは小池正博さんはどうだったのだろう。 小池正博は『MANO』終刊号を佐藤みさ子論で終わらせた。 樋口さんが鴇田さんに見出したのは言葉から生まれ...
2017年3月26日日曜日
フシギな短詩96[石田柊馬]/柳本々々
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妖精は酢豚に似ている絶対似ている 石田柊馬 不思議な句だ。 「絶対」とは言いながらも、その「絶対」を言ってしまったがために、「絶対」が〈絶対〉をくつがえしてしまっている。 いったい私はなにを言っているのか。 つまり、こういうことだ。《...
2016年12月30日金曜日
フシギな短詩71[松岡瑞枝]/柳本々々
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お別れに光の缶詰を開ける 松岡瑞枝 昨日、森の中で、わたしはこんなふうに考えた――死を考えることを避けてはいけない、自分の人生の終わりの、ある一日のことを想像してみよう。穏やかなある日、一見、ほかの日とほとんど変わらないように思える、そのくせ突然、すべて...
2016年12月16日金曜日
フシギな短詩67[小池正博]/柳本々々
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これからは兎を食べて生きてゆく 小池正博 助詞「は」に川柳的主体性を見出したのは樋口由紀子さんだった。樋口さんは『川柳×薔薇』(ふらんす堂、2011年)において、川柳の「は」は「 助詞に「私」の意志を強く含ませ、そこには明らかに「私」が存在し、「私」に問いかけてい...
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