2015年4月11日土曜日

今日のクロイワ 22 [中島斌雄]  / 黒岩徳将



讃美歌や揚羽の吻(くち)を蜜のぼる  中島斌雄

讃美歌にはその高音域も手伝ってか、天・上昇のイメージがある。大体に上五で切ってしまうことで、そのイメージが揚羽としっかりとぶつかった。しかも、揚羽蝶をズームで捉えているところに心を掴まれる。人間と生物の間に流れる時間の響き合いに身を預けたい。

<『光炎』(1949七洋社)所収>