縄電車傾きながら春野来る 塚本みや子
筆者は縄電車という遊びをしたことがない。想像でしかないが、楽しく、ときに甲高い子どもたちの声が聞こえてきそうだ。懐かしの遊びを題材にしてノスタルジーを演出する俳句は類想がありそうだが、中七の「傾きながら」が面白い。縄電車が傾くためには一番前と一番後ろがしっかりと張っていないと難しいだろう。何人いるかはわからないが、この縄電車のチームワークは相当によい。凄まじい勢いで春野を駆けてほしい、なぜなら筆者にはもはや難しいことであるからである。
<夕凪 2014年7月号(No.789)より>